売却事例その2 (売ることが出来なかった住宅)

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売却事例その2

(売ることが出来なかった住宅)

売却事例その2  (売ることが出来なかった住宅) 平成23年の夏頃に売却のご相談がありました。沖縄県北部に所有する中古戸建てを売却したいとのご相談でした。お問い合わせを頂いたのは売主(A様70代・女性)の息子さんからでした。当社の新聞広告を見てお電話されたとおっしゃっておりました。

 かつてはこの住宅でA様のご家族全員で住んでいたのですが、お子様達が成人を迎え独立して、またA様のご主人様がお亡くなりになったことでA様が一人住まいしているということでした。A様も足に持病を抱え、一人住まいには心細いということで売却して中部に住む自分の娘夫婦と同居したいことのことでした。

 事情を伺って当社はすぐに物件の査定を行いました。当社が査定した金額と売主のご希望金額に若干の差額はありましたが、売主の要望により売主さんの希望金額で売り出すことにしました。また査定の件や売却の方法などをA様に丁寧に説明し、A様にご納得して頂き当社で専任媒介契約という形で販売する運びとなりました。当社は販売活動として不動産新聞広告や不動産雑誌広告、またインターネット上での広告などを行いました。

 その後お問い合わせは多数あったものの、なかなか購入には至らず3ヶ月が経過しました。専任媒介契約の期間は3ヶ月ごとに更新しなければならないので、更新する際に販売状況などを売主に報告をして、売却をより効果的に進めるために価格変更(値下げ)の提案を行い、売主にもご理解を頂き新たな金額で売り出すことに致しました。

 しかし、値下げをして反響はあったものの、やはり成約までには至らず当社も成約に向け努力を続け、売主にも頑張って頂いたのですが、結果を残すことは出来ませんでした。

 約1年近く販売活動を続けましたが、当社において成約することは出来ませんでした。最終的に売主から売却活動を停止したいとの申出を受けて、当社は売却活動を中止致しました。

その後A様の住宅がどのようになったのか当社ではわかりません。他の業者さんに任せて売ったのか、またはそのまま売却していないのか。いずれにしても当社の力が及ばなかった数少ないケースの一つです。売主のA様には大変申し訳ない気持ちでした。しかし、売主のA様から成約に至りませんでしたが、販売活動に対する感謝の言葉を頂きました。結果を残すことは出来ませんでしたが、販売活動に向けての当社の対応については一定の評価を頂けました。とても有難いことだと思いました。おおよそこういう売り止めになる場合は少しこじれる場合があるのですが、販売活動の中で定期的に販売活動の報告や状況を報告し、売主とコミュニケーションが取れていたことが良好な関係を築けていたのではと思うところです。

結果こそ残せませんでしたが、お互いに良い関係で終わり、後腐れのない、実に清々しい終わり方が出来ました。当たり前の話ですが、売却活動が上手くいかないからといっても雑にせずきちんとした対応を取ることの重要性をよく思い知らされたケースでした。これから先もこのような気持ちを常に忘れずに行動しなければと思いました。